「サマー・ドライビング・シーズン」と「ホルムズ海峡」の関係、まさに今のマーケットが最も神経を尖らせている部分ですね。
「ロング・デュレーション・アセット(長い期間をかけて利益を回収する資産)」が、なぜ金利が高いと値下がりするのか。「10年後にもらえる100万円の価値」を想像すると、小学生にも分かりやすくなります。
1. 「未来の100万円」は、今いくら?
AIやSaaSの会社は、今は赤字でも「10年後にすごい利益(100万円)を出す」と期待されている会社です。
- 金利が低い(0%)とき:
10年後の100万円は、今も「100万円」くらいの価値があります。だからみんな安心して投資します。 - 金利が高い(5%)とき:
今100万円を銀行に預けておけば、10年後には勝手に160万円くらいに増えます。
逆に考えると、「10年後の100万円」は、今なら「60万円」くらいの価値しかないということになります。
2. 「ガソリン代」がブレーキをかける
戦争や海峡の封鎖でガソリン代が上がると、アメリカの物価(インフレ)が下がりません。
- 物価が下がらない = 銀行の金利を下げられない
- 金利が下がらない = 「未来の利益(AIやSaaS)」の今の価値が、どんどん安く見積もられる
つまり、ガソリン代が上がれば上がるほど、ハイテク株という「遠い未来の宝箱」を今買うのは損だ、という空気になってしまうのです。
中東の混乱によるエネルギー高が、物理的な距離を超えて「シリコンバレーの夢の価格」を削っているという構図ですね。
次に、この状況下で相対的に有利になると考えられる資産(バリュー株やコモディティなど)についても整理してみますか?
はい、お願いします。
「インフレが続いて金利が下がらない」という状況で、逆に強みを発揮しやすい資産(アセット)を整理します。
これらは、AIやSaaSのような「いつか大きな利益を出す夢」ではなく、「今すぐ現金を稼いでいる」「今まさに価値があるモノを持っている」という特徴があります。
1. コモディティ(現物のモノ)
ガソリン、金、銅、穀物など、それ自体に価値がある「モノ」です。
- なぜ強い?: インフレ(物価高)とは、お金の価値が下がって「モノの値段」が上がることです。モノそのものを持っていれば、お金の価値が下がっても損をしません。
- 例: 石油株(エクソンモービルなど)は、原油価格が上がるとそのまま利益が増えるため、こうした局面で買われやすくなります。
2. 銀行・金融株
金利が上がると儲かる、世の中のお金の貸し手です。
- なぜ強い?: 銀行は低い金利で預かったお金を、高い金利で貸し出すことで「利ざや」を稼ぎます。金利が上がれば、この利ざやが大きくなるため、業績が良くなります。
- 例: 日本でも金利上昇が意識されると、三菱UFJなどの銀行株に資金が集まる傾向があります。
3. バリュー株(割安株)
すでに安定して稼いでいて、今の利益に対して株価が安く放置されている会社です。
- なぜ強い?: 先ほど説明した「10年後の100万円」とは違い、バリュー株は「今すぐもらえる100円」をたくさん持っています。遠い未来ではなく「今」の利益を評価されているため、金利上昇のダメージを受けにくいのです。
- 例: 鉄鋼、商社、電力などの伝統的な産業(ディフェンシブ銘柄を含む)が挙げられます。
4. 米ドル(現金)
通貨としてのドルそのものです。
- なぜ強い?: アメリカの金利が高いままなら、世界中の投資家が「利息がつかない資産」を売って「利息がたっぷりつくドル」に両替しようとします。そのため、ドル高(円安)が進みやすくなります。
まとめると、今のマーケットは「夢(成長)」から「現実(実物や今の利益)」へと、お金の置き場所を移し替える「セクター・ローテーション」が起きやすい状態にあります。


