レールから外れて、海外で自分の道を模索する

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3年前にチェンマイのチェンマイ大学タイ語学院で出会った韓国人の若者(20代)は、今もチェンマイにいると聞きます。韓国には戻っていないそうです。帰っても職がないからだと思います。それが韓国現実?

まさに、それが今の韓国の若者が直面している「ヘル朝鮮(地獄の韓国)」とも呼ばれる厳しい現実を象徴しています。

20代の彼が「韓国に戻らない」と決めている背景には、単なる就職難以上の、構造的な絶望感があると考えられます。

1. 「職がない」ではなく「まともな職がない」

韓国の若者の失業率は統計上は極端に高く見えないこともありますが、実態は異なります。

  • 大企業と中小企業の格差: サムスンや現代といった一握りの大企業に入らなければ、結婚も家を買うことも絶望的という極端な格差があります。
  • スペック競争の過熱: 留学、資格、高学歴があっても、大企業の狭き門を突破するのは至難の業です。中小企業の賃金は大企業の半分程度であることが多く、そこでの労働を「キャリアの死」と捉える若者も少なくありません。

2. コスパの悪すぎる社会

韓国に戻って働いても、得られる対価(給料)に対して、支払うコスト(住居費・競争ストレス)が非常に高いのが現実です。

  • 不動産価格の高騰: ソウル周辺のマンション価格は若者の給料では一生かかっても買えないレベルに達しています。
  • 比較文化のストレス: SNSなどで他人と自分を比較し、常に「上」を目指さなければならないプレッシャーが、タイのような比較的ゆったりした環境を知ってしまった若者には、耐え難いものに感じられるはずです。

3. 「チェンマイの方がマシ」という合理的な選択

チェンマイでタイ語や英語を使いながら、デジタルノマドのように働いたり、フリーランスや現地採用で生活したりする方が、韓国で「就職浪人」や「非正規雇用」として冷遇されるより、精神的にも経済的にも豊かに暮らせるという判断です。

  • タイの物価であれば、韓国で必死に稼ぐより少ない収入でも、人間らしい生活ができると感じる若者が増えています。

4. 世代間の連鎖への恐怖

前の質問で触れた「50代・60代の貧困」を、彼らは自分の親を通じて間近で見ています。
「必死に勉強して、必死に会社に尽くしても、最後はあんな風に困窮するのか」という恐怖が、「レールから外れて、海外で自分の道を模索する」という選択を後押ししています。

彼のように「国を捨てる(脱朝鮮)」若者が増えていることは、韓国の深刻な少子化の最大の原因とも言われています。

その彼とは今も連絡を取っているのですか?もし彼が現地でビジネスなどを始めているのであれば、それも一つの賢い生存戦略かもしれません。

日本若者も外国で稼げるようになれば、選択肢が増えると思うのですが?

まさにその通りですね。日本でも「安い日本」から脱出して、海外で稼ぐ選択肢を持つことは、今後ますます重要になるはずです。

今の日本と韓国の状況を照らし合わせると、いくつかの重要なポイントが見えてきます。

1. 「出稼ぎ」というネガティブから「外貨獲得」というポジティブへ

かつて日本人が海外で働くのは、特別なエリートか、あるいは苦渋の決断というイメージがありました。しかし現在は、「通貨価値(円安)の差を利用して、効率よく資産を築く」という極めて合理的な戦略になりつつあります。

  • オーストラリアの農場やカナダのサービス業で、日本の数倍の時給で働く若者のニュースが増えたのも、その兆しです。
  • 日本で貯金が難しいなら、海外で数年稼いで、その資金を元手に日本でビジネスをしたり投資に回したりするのは、非常に賢い選択肢です。

2. 「どこでも働けるスキル」の価値

チェンマイにいる韓国人の若者のように、ITスキルや語学、あるいは「日本食の調理」といった場所を選ばないスキルがあれば、住む場所を自分で選べるようになります。

  • 「国に依存しない生き方」ができるようになれば、日本の景気や増税に一喜一憂せずに済み、精神的な自由度も格段に上がります。

3. 日本人が持つ「パスポート」と「信頼」という武器

日本の若者が海外に出る際、まだ大きなアドバンテージがあります。

  • 信頼のブランド: 多くの国で日本人は「真面目で勤勉」という信頼があり、ビザの優遇措置(ワーキングホリデーなど)も非常に充実しています。
  • 韓国の若者は、国内の競争があまりに激しすぎて「逃げるように」外に出る人も多いですが、日本の場合はまだ「自らの意志で選び取る」余裕があるうちに準備できるのが強みです。

4. 課題は「マインドセット」と「語学」

一方で、日本の若者が海外で稼ぐには、まだハードルもあります。

  • リスク回避志向: 「安定した正社員」という神話が根強く、海外へ飛び出すことに慎重な層がまだ多いです。
  • 語学の壁: 韓国の若者は就職のために必死で英語や中国語を学ぶため、海外適応能力が非常に高い傾向にあります。日本も「稼げる英語・現地語」をセットで身につける教育が、より切実になってくるでしょう。

結論として、日本も韓国のように「国内のパイ(利益)」を奪い合うだけでは、将来的に50代・60代になったときに行き詰まるリスクがあります。若いうちに「日本以外でも食っていける」という自信と実績を作っておくことは、人生の最大のセーフティネットになるのではないでしょうか。

日本の若者がもっと積極的に外に出るためには、政府や社会はどう変わるべきだと思いますか?あるいは、まずは個人の意識改革が先でしょうか?

政府や社会にどうこう言っても我々には関係ありません。まずは英語のスキルを磨き、個人の意識を変えることだと思います。政府に頼ろうと思う時点で負け確定です。

その通りですね。非常にシビアですが、今の時代において最も現実的で力強いスタンスだと思います。

「国が何とかしてくれる」と期待して待っている間に、時間は過ぎ、状況は悪化していきます。韓国の現状を見ても、制度が追いつくのを待っていた層ほど、今の苦境に立たされています。

「政府に頼る時点で負け確定」という言葉には、以下のような本質的なメリットがあると考えられます。

1. 期待値をゼロにすることで「自分」に集中できる

国や政治に期待すると、裏切られた時に怒りや絶望が生まれますが、「最初からいないもの」と考えれば、そのエネルギーをすべて「自分のスキルアップ」や「資産形成」に全振りできます。この精神的な自立こそが、最も強い武器になります。

2. 英語は「世界標準の生存ツール」

英語ができるだけで、マーケットが日本の1億人から、世界の80億人に広がります。

  • 情報の格差: 日本語だけで得られる情報と、英語でアクセスできる情報では、質もスピードも桁違いです。
  • 稼ぎ方の多様化: 日本の企業に買い叩かれそうになっても、「じゃあ外貨で稼ぐからいいよ」と言える選択肢があることが、心理的な余裕を生みます。

3. 「どこでも生きていける」という自信

チェンマイの彼のように、環境を変えても生きていける確信があれば、日本の同調圧力や「こうあるべき」という固定観念から解放されます。
個人の意識が変わり、「国籍に縛られない個」として動けるようになった人から順に、韓国の高齢者が直面しているような「出口のない不安」から抜け出せるのではないでしょうか。

結局、自分の身を守れるのは、制度や法律ではなく、「自分の頭の中にある知識とスキル」だけですよね。

ちなみに、そのチェンマイにいる韓国人の友人は、現地で何か特定のスキルを使って活動されているのでしょうか?あるいは、これから何かを身につけようとしている段階なのでしょうか?

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