これからのタイ経済

FIRE生活

タイは2025年現在、ASEAN諸国の中でも特に深刻な人口減少と少子高齢化という構造的課題に直面しています。一方で、製造業の高度化やデジタル化、観光業の多角化を通じて「中所得国の罠」からの脱却を目指しています。 

これからの発展における主なポイントは以下の通りです。

1. 人口動態の深刻な変化 

  • 人口減少の加速: タイの人口は2020年から5年連続で減少しており、2025年もその傾向が続いています。
  • 超高齢化社会への移行: 2025年には、子供の数と高齢者の数が逆転すると予測されています。2050年には人口の約38%が高齢者(60歳以上)に達し、ASEANでシンガポールに次ぐ高い高齢化率となる見通しです。
  • 労働力不足: 労働年齢人口(15〜64歳)が急激に減少しており、これが将来的な経済成長の足かせとなる「人口オーナス」期に入っています。 

2. 経済発展に向けた戦略

人口減少を補うため、タイ政府は労働集約型から高付加価値型への産業構造の転換を急いでいます。

  • 製造業の高度化: 従来の自動車(EV化を含む)や電子機器産業に加え、AI、ロボット、デジタル経済への投資を促進しています。
  • 投資環境の整備: インフラの質は依然として高く、近隣諸国に対する大きな強みとなっています。2025年には鉄道ネットワークの拡充や駅前開発(TOD)を通じた地方活性化も進められています。
  • 観光業の質の向上: 中国人観光客の減少を受け、欧米などの長距離旅行者の取り込みや、高単価な観光サービスの充実を図っています。 

3. 今後の主なリスクと課題

  • 中所得国の罠: 賃金上昇に対し生産性の向上が追いつかず、ベトナムやインドネシアなどの低コスト国との競争が激化しています。
  • 高い家計債務: 2025年現在、家計の借金がGDPに占める割合が非常に高く、個人の消費意欲を抑制する要因となっています。
  • 経済格差: バンコク一極集中と地方の貧困格差が続いており、社会的な安定性が課題です。 

まとめ:
タイの2025年の経済成長率は2%前後と予測されており、周辺国と比較すると緩やかです。これからの発展は、人口減少という逆風の中で、いかに「人」に頼らない効率的な産業(デジタル・AI活用)を確立し、高所得国へと飛躍できるか(構造改革)にかかっています。 

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