2025年現在、ベトナムにはタイのような「リタイアメント専用ビザ」が存在しないため、長期滞在には「特定の活動目的」に基づいたビザ取得が不可欠です。
主な長期滞在手段とビザの種類は以下の通りです。
1. 就労ビザ(LD1, LD2)と一時滞在カード(TRC)
最も一般的な長期滞在方法です。
- 仕組み: 現地企業に採用される、または駐在員として赴任し、労働許可証(ワークパーミット)を取得した後に申請します。
- 滞在期間: 通常は2年有効の「一時滞在カード(TRC)」が発給され、その期間内はビザなしで自由に出入国が可能です。
2. 投資家ビザ(ĐT1〜ĐT4)
ベトナムで会社を設立、または出資する場合に適用されます。
- 区分と期間: 出資額に応じて有効期間が異なります。
- ĐT1 / ĐT2: 500億ドン(約3億円)以上の出資などで、最長5年間有効。
- ĐT3: 30億〜500億ドンの出資で、最長3年間有効。
- ĐT4: 30億ドン(約1,800万円)未満の小規模投資で、最長12ヶ月有効。
- TRCの取得: ĐT1〜ĐT3であれば、ビザの代わりにTRC(一時滞在カード)を取得して長期滞在できます。
3. タレントビザ(新設・5年間)
2025年8月15日より施行された新しい制度です(政令No. 221/2025/NĐ-CP)。
- 対象: 高度な専門知識を持つ科学者、専門家、芸術家、スポーツ選手、およびグローバル企業の経営者など。
- メリット: 特別なビザ免除カードが発行され、最長5年間、複数回の入国と1回につき90日間の滞在が可能になります。
4. 家族帯同ビザ(TT)
ベトナムで就労または投資ビザ(ĐT1〜3)を持つ外国人の配偶者や18歳未満の子供が対象です。主となるビザ保持者の期間に合わせて滞在が許可されます。
5. e-Visaの活用(短期〜中期)
特定の資格がない場合、観光用のe-Visaを繰り返す方法もあります。
- 期間: 最長90日間(シングルまたはマルチプル)。
- 注意点: 90日ごとに一度国外へ出る(ビザラン)必要があります。2025年現在、日本人は45日以内の滞在であればビザ免除(無査証)で入国可能ですが、これを頻繁に繰り返すと入国審査で目的を厳しく問われるリスクがあります。
留意事項
- ゴールデンビザの動向: 2025年、主要都市(ホーチミン、ハノイ等)で10年間の「ゴールデンビザ」導入が提案されており、今後さらに長期滞在の選択肢が増える可能性があります。
- 手続きの複雑さ: ベトナムのビザ規定は頻繁に変更されるため、申請時には在ベトナム日本国大使館や最新の行政情報を必ず確認してください。


