10日間、毎日10時間の瞑想と覚悟して行ったが、実際はそれよりもずっと楽だった。
毎日必ず参加しなければならないのは、1時間グループ瞑想(体を動かしてはいけない)を朝昼晩の3回のみ、それ以外は、基本、個室の自分の部屋で瞑想をして構わないというものだった。
みっちり瞑想をやりたい人は、すればいいし、そうでもない人は、それなりにやればいい。とても自由度が高く、考えられたプログラムだ。
でも自由が多い分、時間を持て余してしまう。テレビもなければ、ラジオもない、スマホもなければ、本もない、ペンもないので筆記もできない。
考えるのは自分の過去の行いくらいだ。
ブログやYOUTUBEで、誰かがこの合宿のことを「刑務所」のようだと言っていたが、あながち誇張でもなさそうだ。
沈黙を続けているおかげで、記憶がクリアーになり、高校生くらいのことまで鮮明に記憶をたどることができた。
「あの時、あそこに居たな、あんなことを考えていたな、あんな人と出会ったな」など、すっかり忘れていたことを思い出した。
履歴書を渡されていたら、かなり詳細な私の履歴・職歴を書けたはずだ。
せっかく思い出したので、沈黙期間が明け、私物却時に、メモ用紙に時系列で書いておいた。将来「自分史」を書くのに役立つだろう。
深まる田舎の秋の様子を、「俳句」にしたが、それはほとんど忘れてしまった。
覚えているいくつかの句(千葉県茂原市にて)
コオロギが 鳴くよ茂原(もばら)の 森の中


